繰り返す石ころ

世の中ってたのしい

自宅宴会の料理

いまの家は二人で住んでいる。
当然二人で住めるぐらいの広さはあるので、宅飲みをしようという話になると、自分が場所提供することが多い。
料理を作るのも好きなので、会場が家だと(幹事から依頼があれば)料理を作っている。
すすんでポテチを食べながら飲むような年齢でもなくなったせいか、「つくろうか?」と聞いて「いや、持ち込むよ」と言われたことはない。もしくは、料理作りたい圧力をかけているつもりはないが、もしかしたらそう思われているのかもしれない…。

今回は、どういう思考回路で作っているのかとか、そういうことをざっくり書く。
特にオチもないし言いたいこともなく、自分でも何を思ってこれを書き始めているのかよく分からない。けど書き始めたので、始めます。

コース

真面目に作るときは、だいたいコースっぽい形式になる。
とはいえ、本当のフルコースとか作ってしまうと自分が死んでしまうので、だいたい以下になる。

  • 和食…前菜、吸い物、魚料理、肉料理、ご飯もの
  • 洋食…前菜、スープ、魚料理、パスタ、肉料理

申し訳ないのだが、自分が中華をほぼ食べないので、中華は分からない、つまり作れない。ごめんよ。食べる分には嫌いじゃないんだが、選択肢があると必ず中華以外を選んでいる気がする。
お金をかけると、和食は段々懐石っぽく、洋食はフレンチっぽくなっていく。お金をかけないと家庭料理っぽい感じ。

和食の場合は、ご飯ものをシメとして食べたいという要望が多いので、だいたいラストに出すか、お腹いっぱいであれば出さない。もしくは常にそのへんに置いておく。ご飯は残ってても翌日以降食べればいいので、わりと融通が効く。
洋食はパスタが必ず込みのコースになるので、一品の量が多いと前菜と魚料理がマージされたりする。パスタがグラタンになったりする事はあるが、パンになることは少ない。近くて美味しいパン屋さんを知らないから。

料理を出す順番はフライパンや鍋の空きが最適化される形になっている。スープとパスタは同じ鍋を使うので連続して出すことができないとか、そういう制限が色々とある。

男が多い場合はご飯で量を稼ぎたいが、それでもツマミが足りなければ、コースが終わっても延々と冷蔵庫の食材で作ることになる。遅くに続々と合流を始めるとその傾向が強く、最終的には食材が何もなくて蒸し野菜みたいな料理が出たりする。なので、豚の細切れみたいなのを、必要なくても用意している。
男が多いと、こうした予備食材も必要になるので、値段帯が若干下がってしまう。かわいそう。

値段

だいたい、お酒抜きで1000円〜で会費を回収している。ただし1000円だと本当にイマイチになるので、空気を読みながら提案している。
最初の頃は自腹を切っていたが、回数もそこそこな上に一度の人数も多いので、最近はほぼ回収している。後輩や、1人で来た人とか、コースじゃなくてツマミ程度であれば取らない事が多い。幹事がいれば必ずどうするか聞いている。
なお、よく来る男メンバーの場合、会場提供&調理の対価として自分(と同居人)の金は出さなくて良いと言ってくれることが多く、本当に払ってない。よく考えると酒代も払っておらず、いつもタダ酒を飲んでいる。悪魔の所業。
一人3000円の場合、男で量が必要なのでランクは2500円ぐらいになる上に、俺と同居人分を肩代わりするので実質2000円ぐらいのランクになっている。 ボッタクリじゃないよ!
まぁ、男衆の場合は人数が本当に多くて作るの大変なので、許してほしい。

〜1000円

この値段帯だと和食というか家庭料理的な感じになる。
例:冷奴、味噌汁、刺身、肉じゃが、白おにぎり

2000円

全体的に食材グレードが上がる。居酒屋っぽい感じになる。
汁物がつみれ汁になったり、魚が中トロになったり、肉が角煮になったりする。前菜も選択肢が広がるので、面白いものがチョイスされる。

3000円

本当のコースっぽい感じになる。紀ノ国屋に行って買い物できるレベル。このへんから、自分の技術的に洋食が若干有利になり始める。
活きた車海老とか、蟹とか、美味くて厚い牛肉とか盛り盛りで食べられる。盛り盛りは言いすぎた。そこそこは食べられる。

4000円

野菜にまでこだわれる。めちゃくちゃ美味いパプリカとか、ジューシーな茄子とか、そういうのまでこだわれる。
こういう野菜こそが本当に美味しくて、とても高級感を感じられるのだけど、肉じゃがと一緒に出しても場違いになってしまうので、ある程度メインが満足できるレベルじゃないと出せないという…。

5000円

フォアグラとかアホみたいな食材をたくさんリクエストされなければ、常識的な範囲で何でも高級食材を食べられる(ゆーても紀ノ国屋で売られてるレベルだが)。
4000円もそうだけど、この値段帯になると、味付けがどうこうというより食材の問題になってくる。特に素人だと、味付けを頑張ろうとすればするほど駄作になるように思う。
過度な味付けはせず、岩塩やソースをかけて食べる。ソースもデミグラス! みたいなのではなく、素材の味を引き出すのがメインになる。
ショボイと思われると味もつられてしまうので、一生懸命見た目も考える。
素人としては、洋食の方がソースにバリエーションがあって素材の味を引き出しやすいので、この値段帯だと間違いなく洋食にする。

ただ、このぐらいお金出すんなら、わざわざ宅飲みする意味ないと思う。高級食材出るからなんやねん的な。それより、ちゃんとした店に払った方が良いと思う。
うちは食材の値段しか取らないので、たぶんお店に行けば3倍以上取られると思うけど、素人に5000円払うよりも価値があると思う。
…とはいえ、自分のためだけに作るのに5000円の材料費とかもっとありえないので、出す人がいれば作ってはみたい。あれとかこれとか、作ってみたくはある。

宴会中の調理時間

実は、値段帯に比例している。高いほど時間がかかる。
値段が低いと、素材があまりよろしくないので、それを隠すために漬けにしたりするので、宴会中の調理時間は短くなる傾向にある。また、素材が高級になればなるほど、鮮度や焼き加減にこだわる必要があるので、その場での調理が重視される。ぶっちゃけた話、肉じゃがは作って置いとけばいいんだよ的なところがある。
あと、高ければ高いほど素材数を多くできるので、調理工程が複雑になったり、盛り付けにこだわりが出てきたりする。肉じゃがの盛り付けとか気にしたことない。