繰り返す石ころ

世の中ってたのしい

2022年総括&2023年について

2023年になりました。あけましておめでとうございます。
ブログで1年の振り返りを書き始めてから今回で8回目のようです。時が経つのは早いですね。
2022年はのんびりしていた気でいましたが、自分が思っていたより様々なことがあったようで振り返りを書いてみたところ長くなってしまいました。まぁ自分宛てのメモみたいなものなので気にせずいきます。

お仕事

ありがたいことに、前回の振り返りで書いた企業様と今もお仕事をさせていただいています。ちょうど2年が経過しました。
2022年は技術顧問というよりプロダクト顧問のようなお仕事がメインで、PdM(プロダクトマネージャー、製品の企画をする役割)のチームと一緒に動いていました。
目標としては、PdMチームが自分達でプロダクトを設計する実感が持てることや、PdMが機能拡張の内容やタイムラインを一定コントロールできるようにすることなどがありました。
関わっている製品が複雑なのでプロダクトビジョンやバリュープロポジションマップなどを作りつつ、その過程でチーム内の思考や情報を整理整頓していました。

当該の製品は経営者が単独でプロダクトを設計する時期からチームでの設計に移譲される移行期にあり、私はその上下を(なるべく自分自身が調整せずに)うまく繋ぐという役割もありました。
こうした権限移行はプロダクトビジョンみたいな"モノ"があればOKという話ではなく、相互の信頼や個々人に求められる能力などの組織や人に依存した課題が半分ぐらいあるのが現実なので、そこへオーダーメイドで併走をしていくのは面白くもあり難しくもあったというのが率直な感想です。

掲げた目標は一定達成できたのかなと思いつつも、より短い時間やより少ない労力で達成可能だったとも思いますので反省点もある1年となりました。
この1年である程度の下地ができたと思うので、2023年前半ではいくつかの成果物をまとめ、そこからはPdMチームがより自走できるように関与は限定的にしたいと考えています。

2023年はこの企業様に限らずまた技術的なところで何か貢献できればと思います。
ただ、お金をいただく対価として相手に最大の価値を生み出すのが仕事だと考えているので、自分が何がしたいかというより必要なことをやりたいと考えています。
だから毎年想定したことと全然違う展開になりがちです。

OSSオープンソースソフトウェア)の活動

一週間のうち仕事は3日でオフは1日なので、残り3日はOSSなど個人的に時間を使いたいことに使っています。
2022年はOSSの活動を前年よりも少し増やしていて、例えばGraphQLのフロントエンドのライブラリであるNauを作りました。代表的なGraphQLクライアントにはApollo ClientとRelayという2つのクライアントがあるのですが、このライブラリはApollo Client上でRelayの持ついくつかの便利な機能を使えるようにするものです。
github.com
上記ライブラリを作成する過程でApollo Clientにバグ修正のPull Requestを出したり、GraphQL Code Generatorというツールに機能追加のPull Requestを出したりもしていました。

ただ、本当に作りたかったソフトウェアはこれではなくて、上記の諸々は仕事で必要に迫られてのことです。2023年もまだいくつか機能拡張の予定があるものの、本当に作りたいものに時間を使いたいと考えています。
2023年はバックエンド領域で頑張りたいです!
でもこれ毎年言ってる気がするので、自分に計画性を求めるのは無理なのかもしれない。

英語

OSSの活動をすると当然全部英語で、GitHubのIssueでの議論から自作ライブラリのドキュメントまで全て英語で書く必要があります。
特にドキュメントを全部英語で書くのがきつい。正直に言って英語きついです…。
…と思ってましたが、もう2022年の後半は諦念というか、DeepL(翻訳)とGrammarly(校正)で生み出された英語で大丈夫さ〜伝わるさ〜という開き直りの境地に達していました。
実際、詩的な文章を書いているわけではないので、文章の構成が論理的で理解しやすいとか、誤解のない用語を使用するとか、複雑な言い回しをしないとか、そういう文章の質の方が大事です。どんな言語を話そうが、プログラミングの前では全員同じ人類なんだと感じます。

とは言え英語の勉強をするに越したことはないとも思います。
実は3ヶ月ほど中学英語〜高校英語初期の文法をやり直していたのですが、やはり知識があれば翻訳ソフトで翻訳した文章と自分の言いたいことの微妙な違いが分かって修正できますし、短文であれば自分で作れるようになったので便利でした。妻が英語の教材作る仕事をしている関係で、勉強中は結構細かい質問にも答えてくれて大変助かりました。

特に決めてませんが2023年も少し勉強しようかなとは思います。
他人のコードの修正なんかは、コードを書く時間よりも修正の理由を伝えるための英語文章を書いてる時間の方が長いので、もっと英語を書く時間が短くなればなぁとは思います。

資産運用

2022年に大きく知識と経験が増えたのは間違いなく株です。0からのスタートだったので。
特に個別株という1社ずつ企業を選んで投資するタイプのものに注力しました。投資信託ETFにも投資していますが、投資の半分以上は個別株ですし投資信託について話すことも特に無いので、ここでは個別株の話をしたいと思います。

私の地獄の株ストーリーは、あるアメリカのIT関連の会社に投資したことから始まりました。Twilioというプログラマー向けのクラウドサービスを作っている会社です。
結末からお見せしたいので、GoogleでTwilioの2022年の株価を検索した画像を貼っておきましょう。

Twilioの2022年の株価

一番高い時で270ドル、一番安い時で41ドルです。最初の株価を100%とすると15%程度になっています。悪い意味ですごすぎです。
私は開発者向けのテクノロジーについては詳しいつもりなので個人的に好きなTwilioへの投資から始めたのですが、2022年はアメリカの金利上昇が始まったために中小規模のIT企業の株はとんでもなく下がりました。
私はTwilioの株価が50%程度下落したところで苦悶の表情で損切りをしたのですが、最終的に私の投資資金の20%程度を消し飛ばしてしまうという事態になりました。

損切りが遅いなど問題は色々とあったのですが、根本的に(自分の能力では)決算書やその国のニュースが直接読めないとノリの投資からは抜け出せないと思い、英語はそんなレベルでは到底ないため日本株への投資に切り替えました。
そこからシナリオを作っていくつかの業界に絞り込み、決算書を読みまくって投資先の株を探すという旅が始まりました。決算書を見ることにどハマりして一時期は決算書のことしか考えられなくなり、お金をいただくお仕事をしていない日はずっと決算書読んでるみたいな時期が数ヶ月はあったように思います。
また、一回お金を失って痛い目を見たので一時的に1単元(100株)で1〜2社にだけ投資するような、もはや個別株をやる意味があるのか分からないディフェンシブな投資スタイルを実行していました。
結果、1ヶ月以上決算書を読み続けてコレだと思った会社の株を1単元だけ購入し、10%〜20%ほど上昇したら売って数万円〜十数万の利益をコツコツ出すという、時給にすれば数百円の修行としか言いようがない生活をすることになりました。
もちろん楽しかったのですが、あまりの低時給にクラクラします。未来のへ投資、学びだからいいんだ…。
(この方法は自分の投資先の検討能力のテストであって、実際にお金を入れなくても集中力を持って学べる人なら紙とペンで十分です。決算書を読む部分以外は効率が悪いので投資スタイルとしてはオススメできませんし、私も今はやってません)

ただ、決算書読みまくった結果、自分は決算書読みで他者に差をつけられるレベルには(少なくとも当面は)なりそうにないのは理解できました。
決算書等の公開情報には意外と重要な情報が書いていないので、次回の決算数字の予測のためには決算書に書いていないことを行間から読む力が必要です。対象の会社が行っている事業について経営できるほど詳しくて、かつ顧客の動向を半リアルタイムに把握できる術を持っていないと、自信を持って決算書読みを投資の戦略として位置付けられるレベルにはならないと感じます。
株では業界に特化しながら平均的に勝つのは難しいと感じるので、全業界でこれをやるのは専業じゃないと私には無理です。
でも投資の面白いところは、普通に成果を出す分には個々人の時間軸やスキルセットを組み合わせながら投資スタイルを作っていけるところです。
自分の持つ様々なものを融合させて投資と向き合っていきたいですし、逆に投資の世界で学んだことを本業に活かしていきたいとも思います。決算書死ぬほど読んで、間違いなく他の業界の経営の勉強にはなりました。

2023年は上記から少し逸れますが、株式だけでなく債券やREITについても少しだけ投資しようと考えています。
今後株式だけでなく債券やREITも組み入れることを考えているので、2023年はそちらの動向もキャッチアップできるように自分でも少し投資をしたいと思っています。

会社について

私は自分のみが所属している(私しかいない)会社を持っていて、お給料等はそこから出る形になっています。

これまで、会社の事務処理がいつも負担でした。税理士さんには決算書を書くお仕事しか依頼していなかったため年間通してほぼ全ての事務作業を自分で調べて行っており、会社を設立してもう数年になるので慣れてはきたもののイレギュラーなことがあると結構面倒でした。
2022年は新しくお手伝いしていただく方や新しい税理士法人と契約することで、バックオフィス関連のストレスが劇的に減ったのが大きな進歩でした。
あと(完全に合法的な範囲での)節税について手続きの負担から全くやっておらず2022年は無意味に税金が高くて辛かったのですが、次の決算は少し調整できそうです。

2023年は事務所を引っ越すか自宅で仕事をしようと考えており、まず登記している住所をバーチャルオフィスに移動しました。管轄する役所が変わるので面倒だったのですが、そこも新バックオフィス体制の皆さんにお手伝いいただき綺麗に移転できて幸せでした。

健康

10月頃に謎のめまいに1ヶ月間悩まされたものの、それ以外はかなり健康的な生活を送っていたと思います(めまいは健康的に過ごしていたら症状なくなりました)。
2022年始まってから自宅でお酒を飲まなくなったのは大きいです。胃が弱いのですが胃痛がずいぶん減りました。
元々は健康診断のためにお酒を控えたのがキッカケだったのですが、飲むと翌日調子が悪いという今に始まったことではない事実を今更ながら感じまして自然と飲まなくなりました。最初の1〜2週間は飲みたい気持ちありましたが、今はほぼないです。
飲むのは1〜2ヶ月に1度、外でご飯を食べる時だけになりました。

2023年は、事務所を引き払って自宅で仕事をするようになった場合に歩かなくなることだけが要注意です。なんとか歩きたいと思います。

家族

子供はどんどん成長していきます。2021年はできなかった"我慢する"などのメンタル面での成長もあり驚きます。
レゴやお絵かき、(謎の)ダンスなどの創作的な表現ができるようになってきました。こうした遊びは自分が望むままに自分を楽しませることができるので、時間が溶けて楽しいぞ〜とお父さんは思います。あと一緒に遊べるから嬉しい。

妻に関しては何年も私の仕事に理解を示して常に支えてくれています。私も妻を支えたいです。
2022年は妻がビジネス系の勉強をしたり自身の仕事の見直しをしていた年でしたが、それらを取り組む時間を作ることとやアドバイスなどで多少は貢献できたと信じたいところです。

2023年も家族みんなが幸せに暮らせるように頑張ります。

2023年の目標

前回の目標は…

  • やりたいことを軌道にのせる
  • 資産運用の趣味を始める
  • 健康のために歩く
  • 妻と夫婦の時間を取る


とのことでした。

やりたいことを軌道にのせる

これはOSSで作りたかったものを作るという話で、OSSは多少頑張れたものの本当に作りたかったものは作れなかったので未達。

資産運用の趣味を始める

できました。

健康のために歩く

それほど歩いてませんが、酒を飲まなくなったことで大きく健康としては過去一番の進歩だったと思います。

妻と夫婦の時間を取る

妻が忙しいこともありプライベート的な意味では時間取れてませんが、子供との時間は取れるようになりましたし、妻とは仕事の真面目な話をする時間が結構あったと思います。

2023年は以下で行こうと思います。

  • 自分がいま作りたいソフトウェアを作る
  • 債券やREIT含めた資産運用を深める
  • 運動する
  • 妻とプライベートの時間を取る


でも結局家族みんなで楽しく過ごすのが一番大事です。